宮城を訪ねて
4月2日(火)、春休みの中学生を連れて宮城県へ社会勉強に行きました。震災・津波後2年が経ちましたが、現状は大変厳しいと感じました。最初の写真3枚がJR石巻駅徒歩圏、次の2枚が女川町のものです。
現地の方にとって迷惑な存在になってはいけないし、ましてや物見遊山であってはならない。ひっそり行動したつもりです。
驚いたのは、町の方々のほうから旅行者の我々に声をかけてくださること。「雨降りになっちゃって残念ですね(寸断された鉄道の代行バスを運営するJR職員の方)」、「寒くないですか? ストーブに火を入れますね(女川町総合体育館の方)」、「ここまで浸水したんですけど、壁紙はビニール製だったのですぐ拭いたら使えるようになりましたが、床の重油染みは消えないですね(石巻駅前のたこ焼き屋さん)」など。 え? 東京の通勤路で最後に会話をしたのはいつだったっけ??
窓の外は、横倒しのビル、解体されていない家、歪んだ道路、曲がった電柱、基礎の残骸を残して整地されただけの区画、クレーン車、ダンプカー、ダンプカー、ダンプカーなのです。2年経った今でも。
言葉が胸に沁みました。
これは女川町で横たわったままのビル。右側が屋根。手前の階段は「左から右へ登って」いるのですね。
中学生の我が子に対していちいち解説はせずに、2人ほとんど無言で、列車やバスの車窓を見たり、駅に降りて川べりを歩いたりしました。小さく嘆く声を2〜3度聞きました。思うところがあったでしょう。それが心の肥やしになってくれればいいなと思います。
僕自身、何を幸せと感じ、何を不幸と感じ、何に向けて努力すべきか、深く考えさせられました。先ずは、細かいことに目くじらを立てたり文句を付けたりするのは止めよう、と。